須磨海浜公園
1.概要計画
水族館のある既存公園をP-PFIによる整備を行うにあたり、新設する水族館やにぎわい施設等の配置、従前の公園機能の配置換えを行いつつ松林の保全を計画することが重要であった。新設の水族館の規模が大きくなるため中央部の松林を止む無く伐採することになったが、水族館の一部を分棟化しつつブリッジで繋ぐことにより海への歩行者動線を確保しつつ、従前の松林の70%を保全することができた。
また既存ホテルを東から西に配置変更し、多目的広場を確保しつつ中央部に「すまっこ広場」を計画し、その周辺をにぎわい施設を配置することで市民の公園として海岸へのアクセスを含めた回遊性を高める配置計画とした。
2.設計における留意点
(1)従前の機能の刷新や新しい機能の追加による公園運営
従前の機能刷新としては、子供たちが球技等の練習ができるコミュニティ広場、カフェと隣接したすまっこ広場(芝生広場)、松林の中にある遊具等の機能の刷新を行った。
新しい機能の追加については、「パークコンシェルジュ棟」を新設し、公園管理に加えて、多種多様なイベントを行うことで市民の公園としてグレードアップさせている。
また、これまでになかった3棟の飲食施設の配置、回遊性やインスタ映えに寄与するモニュメントを配置することで来園者の回遊性を高めている。さらに、隣接する港湾エリアと公園エリアを一体的に整備することで、海岸というポテンシャルを生かす海浜公園となった。
(2)松林の保全・育成-白砂青松の風景の継承
本整備事業の命題でもあった既存の保全対象松(528本)の70%以上を残しつつ、水族館等の大規模建築物を配置する必要があった。保全を行う既存松については根系の調査を行い、可能な限り松の根に影響を与えないように遊具等の配置を現場にて検討を行った。また、移植(32本)と新植(80本)を行い、結果的には整備前と同等の松の本数を植栽し、白砂青松の風景の継承を行った。
- 名称
- 須磨海浜公園
- 所在地
- 神戸市須磨区若宮町他
- 規模
- 139,000m2
- 竣工
- 2024年5月
- 主要用途
- 公園
- デザイナー
- 長濵伸貴、近藤秀樹、和久珠生、井上雅也(元所員)
- 受賞
- 第41回都市公園等コンクール 国土交通大臣賞 特定テーマ部門