E-DESIGN|Landscape design, Architectural design, Construction

シーパスパーク(SHEEPATH PARK)

大阪府泉大津市、南海泉大津駅と港湾の中間に位置する約3.5haの市民会館跡地に、市民活動と健康を促進する拠点として、公園用地(シーパスパーク)と民間活用用地(シーパスパーク広場)を一体的に整備した。
泉大津市が策定した市民会館等跡地活用基本計画をもとに、我々は “市民の多様な活動、アビリティを表現する舞台として様々な「うつわ」と「プログラム」を用意する” ことをデザインコンセプトとした。

市民会館等跡地活用基本計画と基本設計で定めたコンセプト

 

基本・実施設計中に全4回の市民WSを実施し、のべ255人の泉大津市民が参加した。WSでは市民の「これがしたい」という意見を抽出し、本公園や泉大津市内の公園、オープンスペースのどこかでその全てができることを目指して、ハードとソフトの両面から設計に反映した。

基本・実施設計中に行ったWS風景

 

市民意見をまとめたアクティビティダイアグラム

 

ハード面では、うつわ<市民が活動をする場(空間)>のデザインをすることで選択性の高い居場所づくりを行なった。地形の起伏や植栽の配置・密度、素材の多様性、季節ごとの表情の変化によって、来訪者が多様な過ごし方やお気に入りの場所を見つけることができるような設えとした。

設計ダイアグラムとデザインコード

 

ソフト面では、共用開始後すぐに公園を自立的に運営できる市民組織づくりを進めるため、公園運営の担い手となる市民の発掘・育成やその活動をサポートし、新たな市民活動プラットフォームの組成を行った。約2年半の工事期間中に市民活動団体を立ち上げ、建設予定地で市民主導の5000人参加のフェスの開催や、公園工事に参画してもらう等、公園の担い手育成と官民連携のサポートを行った。

建設予定地での市民主導の5000人参加のフェスの様子

 

また供用開始の2023年7月からは、シーパスパーク・パートナーズ共同企業体(株式会社E-DESIGN、株式会社バルニバービ、京阪園芸株式会社、パラカ株式会社の4社で構成)として、それぞれの分野を活かし、植栽の維持管理から企画運営、中間支援まで担っている。今後のレストランの整備やコンテナ利活用支援など、公園用地と民間活用用地をボーダーレスに管理することで、市民のやりたいことを実現でき、担い手によって更新され続ける持続可能な公園の仕組みづくりを行なっている。

市民のやりたいことをサポート

 

公園用地と民間活用用地をボーダーレスに管理

名称
シーパスパーク(SHEEPATH PARK)
所在地
大阪府泉大津市
規模
敷地面積 約35,200m2 (公園用地20,400m2、民間活用用地 14,800m2)
竣工
2023年6月
主要用途
都市公園
デザイナー
基本・実施設計:忽那裕樹、山田匡、的場愛美、西田龍生(元所員)
設計監理:忽那裕樹、山田匡、的場愛美、上口雄太郎、仲山真央
コミュニティ形成支援:忽那裕樹、寺浦薫
制度設計:忽那裕樹、濵本庄太郎、松浦由布子、植田舞

【JV構成企業 】
緑景
ジオ-グラフィック・デザイン・ラボ

【協力企業】
RAD-Research for Architectural Domain(WS)
LEM空間工房(照明設計)
UMA/design farm(サインデザイン)
笹の倉舎 / 笹倉洋平(竣工写真©︎Yohei Sasakura)
受賞

PROJECT